押見修造まとめ

WE ARE THE KUSO MUSHI

【女性】押見作品に出てくるヒロインのタイプをまとめてみた【一覧】

以下の作品のヒロインをタイプ別にまとめてみた

アバンギャルド夢子(2003年)

・スイートプールサイド(2004年)

・デビルエクスタシー(2005年 - 2006年)

・漂流ネットカフェ(2008年 - 2011年)

惡の華(2009年 - 2014年)

・志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2011年 - 2012年)

・ぼくは麻理のなか(2012年 -2016)

・ハピネス (2015年- )

・血の轍(2016年-)

ここでいうヒロインは主人公に関係する女性の重要人物

 こうまとめてみた

1、ヤバい奴
仲村さん、ノラ、静子ママ
2、ザ・ミステリアス
麻里、遠野さん
3、コンプレックス持ち
夢子、メルル、志乃ちゃん、後藤さん
4、協力者 
依さん、五所さん
5、ファム・ファタル
常盤さん、吹石、佐伯さん

 

1、ヤバい奴

世間的な評価は、精神異常者、マジキチ、プッツン。

普通の生活を送りたいなら関わっちゃいけない女性。

一般的なモラルが欠如しているので、何をするのか予測が不可能。

我々には知りえない軸を以て孤独な道を進む。

その力強さはフェミニストの域を超える。もはや北条政子卑弥呼のレベル。

マゾの男性読者から支持が厚い。

 

①「惡の華」の仲村佐和

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漫画家押見修造の名を世に知らしめた若干14歳のファッキンレジェンド。

仲村さんがいなければ押見修造はいない。

仲村さんがいなければ我々読者もいない。

その存在はもはや神格化されつつある。

ある人は言う、

「彼女はエデンの園に舞い降りた堕天使ルシファーだ」

ある映画評論家は言う、

「彼女はファウストを誘惑したメフィストフェレスだ」

ある漫画家は言う、

 「彼女のモチーフはグラビアアイドルの仲村みうだ」

 

一見無秩序な彼女の言動は、よく理解すれば論理的な裏付けがある。

それが分かれば君もクソムシ。

一部ファンのなかでは「佐和たん」とブヒられている。

とはいえ同人誌はない。

彼女がそういう存在ではないことを豚共も理解しているようだ

彼女は特別な意味で常軌を逸している、そう、特別な意味で。

  • 特徴:素行がとにかく悪い
  • 性格:傍若無人
  • ステータス:孤独な中学生
  • 人間観:世の中全員クソムシ
  • 願望:向こう側に行くこと
  • ツッコミ所:向こう側ってどこだよ

 

②「ハピネス」のノラ

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ノーパンノーブラのヌーディストもといナチュラリストもとい吸血鬼。

夜道で騎乗位を仕掛けてくるホットな女性。

事後に二つの選択肢を提示してくる。

「このまま死ぬ?それとも同じになる?」

絶対に前者を選べ。大人しく来世に賭けろ。

後者を選んだが最期、死ぬよりも悲惨な未来が待ち受けている。

その末路を見たければ漫画でケース事例を確認しよう。

 

  • 特徴:神出鬼没
  • 性格:野放図
  • ステータス:孤高の吸血鬼
  • 人間観:人間は餌
  • 願望:「マコト、一緒に行こう」
  • ツッコミ所:どこに行くんだよ

 

③「血の轍」の静子ママ

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近親相姦待ったなし、妖艶な笑みが似合う美魔女オバサン。

優しくて包容力があって寵愛的。なおその寵愛は度を越える模様。

 

  • 特徴:奇怪千万
  • 性格:息子に一途
  • ステータス:母親
  • 人間観:息子の静ちゃんだけが世界
  • 願望:静ちゃんと共にあれ
  • 禁句:過保護

 

2、ザ・ミステリアス

何を考えているのか分からない。

美貌の裏に何か黒いモノがある。その謎に包まれた素顔が魅惑的。

高嶺の花すぎてもはや芸術品。付き合う女性ではなく見る女性。

そうやって保留するうちにオラオラ系男子に先を越されてしまう。

それが現実、ああ悲しきかな(独り言)

 

①「ぼくは麻里のなか」の吉崎麻里

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すれ違えば目で追うこと間違いなし、その完璧な美しさは女子高生のイメージの権化。

 

凛と佇み、遠くから微笑む。明暗の入り混じる笑みが全てを語る。

  • 特徴:大和撫子
  • 性格:表の顔は外交的、裏の顔はミステリアス
  • ステータス:普通の女子高生
  • 人間観:不明
  • 願望:不明というか
  • 処女?:不明

 

②「漂流ネットカフェ」の遠野果穂

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クレオパトラを想起させる艶めかしい姿。そして男を惑わす妖艶な仕草。

根本的には何を考えているのか分からない。分からないからこそ深淵な魅力。

  • 特徴:妖姿媚態
  • 性格:本音が分からない
  • ステータス:不明
  • 人間観:普通?
  • 願望:土岐くんに守ってもらうこと(建前)
  • 特技:男をギンギンにさせること

 

3、コンプレックス持ち

客観的には普通の女の子。実は心や体にコンプレックスを抱えている。

そのコンプレックスが愛らしい。

共依存タイプの変態から支持が厚い。

 

①「アヴァンギャルド夢子」の望崎夢子

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特徴:ちんこのことばかり考えてしまう

性格:天然

ステータス:美術部員

願望:ちんこを見たい

 

②「デビルエクスタシー」のメルル

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特徴:貧乳がコンプレックス

性格:本当は優しい

ステータス:ソープ嬢

憧れ:巨乳

 

③「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の大島志乃

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特徴:声が出せない

性格:優しくて思いやりがある

ステータス:吃音障の女子高生

願望:声を出して普通に友達と話したい

 

④「スイートプールサイド」の後藤綾子

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女性あるあるの毛の処理事情。

彼女の毛を見て落胆した?

変態の風上にもおけない野郎だ。彼女の毛からエロスを感じ取れ。

それが難しければ、彼女の代わりに毛を剃ってあげよう。

この漫画の主人公の太田年彦のように。

作者の押見修造はこの漫画の感想で「なんかエロい」と言われ喜び、

その後「なんかエロい」漫画を追求するようになった。

 

  • 特徴:剛毛がコンプレックス
  • 性格:明るいけど剛毛のせいで
  • ステータス:水泳部員
  • 人間観:普通
  • 憧れ:ツルツル
  • あそこの毛:おうb

 

4、協力者

察知が鋭い。押見作品には珍しい現実的な感覚の持ち主である。

描かれ方が地味だが、実際に付き合うならこういう子の方がいいぞ。

現実的な感覚の所謂クソムシから支持が厚い。

 

①「ぼくは麻里のなか」の柿口依

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特徴:地味だが可愛い

性格:男に厳しいが、本当の意味で純粋

ステータス:普通の女子高生

願望:麻里に戻ってもらうこと

 

②「ハピネス」の五所雪子

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特徴:地味だが実は可愛い。成人後が特に可愛い。

性格:思いやりがあって優しい。クラスの中では無口らしい

ステータス:静かな女子高生

内側にあるもの:死んだ弟の記憶

 

5、ファム・ファタル(運命の人)

純粋で、健やかで、美しい。

誰もが「俺の運命の人」だと勘違いするような女性。

誰もが運命の人だと錯覚するがゆえに、常に争いの火種となる。

ザ・ミステリアスの女性よりは敷居が低い。それゆえにファム・ファタル

勘違いクソムシから支持が厚い。

 

①「悪の華」の佐伯奈々子

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特徴:ザ・大和撫子(だった)

性格:優しくて可愛くて純粋(だった)

ステータス:普通の女子高生(だった)

願望:現在は不明

 

②「悪の華」の常盤文

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特徴:リアルな可愛さ。これぞマジのファム・ファタル

性格:外面は社交的、本当は内向的

ステータス:リア充集団にいる普通の女子高生

隠し事:ミステリー小説と小説執筆

 

③「血の轍」の吹石

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特徴:健やかな可愛さ

性格:明るくて開放的

ステータス:普通の小学生

備考:まだ何も分からない

 

押見作品の主なヒロインのタイプ まとめ

1、ヤバい奴
仲村さん、ノラ、静子ママ
2、ザ・ミステリアス
麻里、遠野さん、斑鳩まほろ
3、コンプレックス持ち
夢子、メルル、志乃ちゃん、後藤さん
4、協力者
依さん、五所さん
5、ファム・ファタル
常盤さん、吹石、佐伯さん

 

好きなのはどのタイプ?

個人的にはヤバい奴がナンバーワン

 

【ハピネス】ノラが嗅ぎ取った勇樹の「真っ黒な匂い」とは?【物語考察】

登場人物のおさらい

吸血鬼のノラ

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ノラに噛まれ吸血鬼化した岡崎誠

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 別の吸血鬼サクに襲われて吸血鬼化した勇樹

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16話「別離」のおさらい

負傷した岡崎誠と勇樹は助けを求めてノラの寝床に足を運ぶ。

「お前が助けてくれるって岡崎が言ったから来た」

「どうすりゃいい」

と質問する勇樹に対して、

突然、ノラは強烈なアッパーキックを繰り出し、倒れる勇樹に拳を畳み掛ける。

岡崎誠に言われて攻撃を中止するノラは、振り返って、

「こいつからは真っ黒な匂いがする」

「こいつといると、マコト、お前は破滅するぞ」

と意味深な発言をする。ノラの背後で立ち上がった勇樹は、

「おかあさん」

と呟いて反撃を開始、牙を剥いてノラに飛びつく。避け切れなかったノラの脛を齧り、肉を食いちぎる。倒れるノラの喉元に噛みつこうとするが、寸前で岡崎誠によって阻止される。

「戻ってきて、ぼくを助けてくれた勇樹くんに」

と岡崎誠は勇樹を諭す。

「うるせえ、おまえに何がわかる」

と勇樹は冷徹な返答ながらも攻撃を中止し、その場を後にする。 

 

ノラはなぜ勇樹を攻撃したのか?

その理由は、ノラが勇樹から嗅ぎ取った「真っ黒な匂い」にある。色を匂うとは、野生的な嗅覚を持つ吸血鬼にしかできない特殊な表現だ。ではその「真っ黒な匂い」とは何か?私の解釈はこうだ。

 

口唇サディズム期の固着

口唇サディズム期とは、19~20世紀のオーストリア精神分析ジークムント・フロイトの概念である。乳児の発達段階の一つであり、主に、生後0歳から2歳までの間を指す。授乳から離乳へと移行する期間にあたる。

口唇期に、母乳を飲む行為が慢性化すると、むしろ乳児は母親の乳房を「噛むこと」自体に満足を覚え始める。その快楽原理はサディズム的であり、これが口唇サディズム期と言われる所以である。

しかし、たとえ「母乳を飲む」行為にサディズムが含まれていたとしても、母親はその行為を受け入れなければならない。なぜか?それは乳児が栄養を摂取する貴重な手段であるからだ、というのは言うまでもない。

もっと重要なのは、このサディズム的な行為は、乳児が相手から基本的信頼感を得るための手段だということだ。乳房を吸うことや噛むこと、といった攻撃性を含んだ行為を相手に受け止めてもらえたならば、乳児は相手と自分の間に漠然と信頼感を確認する。反対に、授乳を拒否されたならば、乳児は外界との間に漠然とした隔たりを感じる。「自分は相手と一体になれない」という愛情の不能感である。

猫を飼ったことのある人であれば、この例は思いつきやすいだろう。親猫や兄弟猫の元で育てられた猫は、血の繋がりのない他の猫とも互いにグルーミングをし、社交的な関係を結ぶ様子を観察することができる。反対に、幼い頃から一匹だけで育てられた猫は、成猫になっても、他の猫と喧嘩ばかりしており、完全に打ち解ける様子を観察することができない。

すなわち、我々は幼い頃に「母乳を飲む」行為を通して、外界との基本的な信頼性を確認し、そこで得た経験は後年まで影響するのだ。

フロイトが言うには、口唇サディズム期に、母親との間に何らかのトラブルがあり、欲求不満を経験した乳児は、成長後、口唇サディズム期に固着する。

固着とは、後年になってもその時期に過剰なリビドー(人間のエネルギーの根源)が付与されたままの状態になることを言う。固着すると、その時期における本能的な衝動や欲求の充足方法、そして防衛機能などの特徴が後年も存続する。存続すると言っても、普段の生活上ではその特徴は抑圧され、隠されている。特徴が顕在化するのは「内外の困難な状況に出会うとき」であるとフロイトは言う。

 

口唇サディズム期に固着する人物の特徴

・攻撃性

・信頼性の不能

 である。

「攻撃性」というのは、乳房を噛むサディズム性が固着した特徴である。

「信頼性の不能」というのは、愛情を正常に確認できなかったために固着した特徴である。それは根本的に何人たりとも信頼できないという懐疑的な性格であったり、逆に誰か自分と信頼関係を結んでくれる相手を求め続けるという依存性パーソナリティという特徴であったりする。

 

口唇サディズム期の匂い

前書きが長くなり申し訳ない。

詰まるところ、ノラが勇樹から嗅ぎ取った真っ黒な匂いとは、口唇サディズム期の匂いである。その証拠は幾つもある。

 

勇樹の依存性パーソナリティ

勇樹は

  • 「どうすればいい」
  • 「助けてくれ」

という台詞をしばしば口にする。

勇樹は常に誰かに助けを求める。

岡崎誠に、ノラに、彼女の奈緒に、そして桜根に。

ここから、勇樹は依存性パーソナリティであることが分かる。つまり、勇樹は口唇サディズム期の特徴である「信頼性の不能」に値する「依存」を抱えているのだ。

さらには、岡崎誠への「うるせえ、おまえに何が分かる」という台詞から、根本的には相手を信頼できない懐疑的な性格、という意味での「信頼性の不能」も確認できる。

 

勇樹の攻撃は「噛みつき」

ノラに反撃した際もそうだった。

奈緒の家族を攻撃する際もそうだった。

吸血鬼化する前はコンクリート片でサクを殴っていた。

「噛みつき」は口唇期における母親の乳房を噛む行為の固着である。

フロイトは口唇サディズム期を食人的であるとも形容したが、まさにこれは勇樹にあてはまる。

 

勇樹は母親からネグレクトされていた

第14話「発覚」における回想から、勇樹は幼児期(口唇期)に母親と何らかのトラブルを抱えていたことが分かる。上で述べたように、口唇期にトラブルを抱えた子供は口唇期に固着する。

 

勇樹は口唇期サディズム期に固着している

真っ黒な匂いについては以上である。

ノラが「こいつといると、マコト、お前は破滅するぞ」と言った意味も、口唇期サディズム期の固着する人物の特徴に由来すると考えている。

それに関しては、またの機会に説明しよう。